だれかが松葉杖で扉をたたく

結構、嘘つきである。

本棚の憂鬱

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細かいことが気になるのは杉下右京だが、私も気になる。

質素倹約を日々心掛けているのだが、書籍だけは例外だ。自宅に数千冊、事務所に数千冊、実家に六冊所蔵している。本の数で人間の優劣が決まるのなら、私は勝ち組だろう。残念ながらそうではないが。

細かいことが気になるのは、本の並べ方である。もちろん基本は作家別である。次に同じ出版社をまとめて並べる。

問題は、同じ出版社の同じシリーズでも、年代によって背の高さが違ってきたり背表紙の色が変わっていたりすることだ。例えば、早川書房から出ている文庫本は、古い本は6ミリも背が低い。

私の書棚を眺めてみよう。

「彷徨える艦隊」シリーズなど第一巻だけが背が低いのである。ズラ~ッと並べて、「ふふふ」などと笑ってみたいのだが、第一巻だけがのけ者なのだ。ズ、ズラ~ッ、と言う感じで気持ちが悪い。

もっと理解に苦しむのは、マイクル・コナリーのボッシュ刑事シリーズだ。文庫本の場合、扶桑社と講談社から出ている。当然背表紙も背の高さもちがう。ボッシュシリーズの問題点は、さらにハヤカワ文庫からも一冊出ていることだ。

人気のある作家なら、複数の出版社から出るのは仕方がない。だが、同一のシリーズで複数の出版社にまたがるのは整理上困るのである。いや、整理上は問題ないのだが、美観上、大変困るのである。

今日も私は、書棚を前にしてブツブツとつぶやく。

伊坂幸太郎は人気があるんだろうなあ。出版社がてんでバラバラだ。こうしてみると伊坂幸太郎のスペースは、背の高さも背表紙の色も統一感がなくて見苦しい。私の美意識に反する」

伊坂幸太郎の作品は好きなのだが、伊坂幸太郎の本は書棚の困りものだ。どこかの出版社が「伊坂幸太郎の本は、すべてウチで出す」と言ってくれないだろうか。言ってくれたら、「えらい」とほめてやるのだが。

 

 

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