だれかが松葉杖で扉をたたく

結構、嘘つきである。

「シカゴファイア」という未開の地のドラマ

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「シカゴファイア」という海外ドラマを見たのだが、飲酒運転をしていた男が電柱をへし折り、一帯が停電になるというエピソードだった。

停電であれば、日本のドラマなら家族たちが普段はしない話をして絆が深まるとか、隠していた秘密をつい話してしまって夫婦喧嘩がはじまるとか、階段を踏み外して転がり落ちて骨折するとか、まあ、地味な展開が予想されるのだが、さすがはアメリカである。予想外の展開だった。

停電になったとたんに、若い連中が家電店や酒屋を襲いだしたのだ。テレビやらアメリカ人向けのどでかいラジカセやらプラズマクラスター空気清浄機やら、なんでも獲り放題である。

暖房が切れたために人々が避難しに来た消防署でも争いごとが起き、消防士たちもそれに巻き込まれてドラマは進行していく。ずいぶんと乱暴な展開だと思うのだが、いくらなんでも盛りすぎではないか。

私はアメリカには行ったことがないので、こういう展開が盛りすぎなのか、それとも普通なのかわからないのだが、もし停電しただけで暴動が起きるのなら、一生行きたくはない国である。明らかに未開であり、文明社会とは言いがたい。

そう言えば、アイザックアシモフが書いた「夜来たる」という作品があった。二千年に一度しか夜が来ない6つの太陽を持つ惑星では何が起きるか?という設定で、これぞSFといったアイデアで間違いなく傑作である。

さて、その惑星では何が起きるか?

この記事の展開上、仕方なくネタバレさせていただくと、二千年に一度の夜に人々は恐怖し、大暴動が起きて、都市は焼け落ち、文明は一夜にして崩壊する。その惑星では、せっかく積み上げてきた文明を二千年ごとにご破算にしていたのだ。ご苦労なことである。

なんだ、今のアメリカ人と同じではないか。

この惑星の住人が日本人だったら二千年に一度の夜を迎えても暴動は起きず、文明も崩壊せず、せいぜい主人公が階段から転がり落ちて骨折するだけのつまらない作品になっていただろう。アメリカのドラマや映画が面白いのは、未開で暴力的な人間が多く、次から次にとんでもない出来事が起こるからかもしれない。

まあ、住みたい国ではないな。見るだけで充分だ。

 

 

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