だれかが松葉杖で扉をたたく

結構、嘘つきである。

最近よくスベる、日清食品のCM

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日清食品には、日頃からお世話になっております。

最近は、エースコックの「飲み干す一杯担々麺」がメインになってきているのだが、それでもカップヌードルは、たまに食べている。あれは、カップ系インスタントラーメンの基本である。外すことはできない。

日清というとCMも秀逸なのが多くて、例えば初期の「hungry?」から日本人の英語コンプレックスを題材にした「グローバリゼーション編」、ひたすらかっこいい「SAMURAI編」など名作が多い。

いや、多かったと言うべきか。

少し前にビートたけし小林幸子矢口真里らを使った「OBAKA's UNIVERSITY」シリーズがテレビで流れたのだが、あれはひどかった。よく考えられてはいるが、つまらない。あのアイデアなら、ドラマ的な見せ方が必要だと思うのだが、表層的に流してしまった。

だから、例えば矢口真里は、不倫騒動への反省がないように見えてしまい、視聴者の一部はイライラをつのらせる。結果、クレームとなって日清食品にぶつけられたのだ。

あれは、一人一作で作らないといけない。バッシングに悩む矢口真里の姿があり、その上で、OBAKA's UNIVERSITYという受け皿があり、最後は、「バカをやるのって、結構大切だと思うよ」というビートたけしのメッセージでしめる。総集編からはじめてしまったのは失敗だろう。

また、バカをやろうというメッセージを、そのままバカな見せ方をしてしまったために悪ふざけと取られ、真面目なバカを怒らせてしまった。バカをやろうというのなら、そこに一分の真剣な部分を感じさせないと伝わらないのである。

もちろん、私は、クレームを入れるような真面目なバカは嫌いだ。気に入らないからと言って、わざわざメーカーやテレビ局にクレームを入れるのは異常である。そして、ただちに謝罪を行いCMを引っ込めた日清食品も異常だと思う。ビートたけしまで起用して作り上げたCMを、そんなに簡単に引っ込めるなよと腹立たしい。

そんなことだから、クレーマーという異常者がはびこるのである。「気分を害した方には申し訳ないが、我が社は、このCMをやめません」と日清食品が言っていたら、私は、一生、カップヌードルしか食べないと誓ったろう(ただしラーメンに関してのみ)。

日清食品の最近のCMでは、「HUNGRY DAYS 魔女の宅急便編」というのがある。「魔女の宅急便」の主人公キキが17歳になったという設定で、青春をテーマに語られる。

ただ、キキのイメージが違いすぎる。私もはじめてみた時、「いや、違うだろう」と呟いた。

日清食品の担当者は、「今回のカップヌードルのCMは、原作にも過去のアニメ作品にも登場しないパラレルワールドを描いており、そもそもの意図として、まったく新しい『魔女の宅急便』を制作しようとしていました」と語っているのだが、いやいやいや、それはちょっと違う。

キキを主人公に設定した場合のパラレルワールドの面白さは、その人物が、その人物のまま別の世界で生きる面白さである。性格まで違ってしまうと、それは別の世界の別の人間だ。思考実験を楽しむ余地がない。「魔女の宅急便」のキキを使う意味がなくなるのである。

まったく新しい「魔女の宅急便」を描くなら、少なくとも「キキ」という名前は使うべきではない。「あのキキが17歳かぁ。どんなJKになったんだろう」というオッサンの期待を裏切るだけである。

「OBAKA's UNIVERSITY」シリーズにしても、「HUNGRY DAYS 魔女の宅急便編」にしても、どうも、自分の中に基準がない人が作っているような気がして、これからの日清食品が心配だ。

まあ、余計なお世話か。

 

 

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