だれかが松葉杖で扉をたたく

結構、嘘つきである。

水原希子さんは、なぜ炎上したのか?

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有名人は、たいへんだ。

思えば、むかしの有名人はラクだった。よほどのことがない限り醜聞は表には出ず、外面を保つことができた。あの高倉健さんだって、今の時代なら醜聞の1つや2つは出ていたのではないか。今は、ゲスな週刊誌やらバラエティ番組やらが目を光らせているのだ。彼らには、仁義もクソもないのである。

いや、何よりも、今はSNSがある。

「なあなあ、女優のK、道でウンコしてたで」

「マジ?」

「マジマジ。しかも、ウンコでかいねん。写真、見る?」

「うーん。微妙。でも、見たい人多いん違う?」

あっという間にTwitterで拡散されてしまうのだ。ツイートはリツイートされて、彼女のでかいウンコは、見事、世界デビューを果たすのである。

さらに、今は本人のTwitterInstagramも、鵜の目鷹の目で監視されている状態だ。少しでも叩く要素があれば一斉に叩かれて炎上してしまうのである。

最近では、女優でモデルの水原希子さんが炎上した。

私は、この人のことを全然知らなかったのだが、どうやらアメリカ人の父親と韓国人の母親から生まれたハーフらしい。「ああ、韓国絡みね」と私は納得した。世の中には、韓国と聞くだけで逆上する人がいるのである。

だが、炎上の経過を見てみると、ちょっと様子が違った。時系列で追ってみよう。

・日本人じゃないのに日本人の名前で中国で活動。

天安門広場で中指を立てたInstagramの投稿に対し「いいね!」をして炎上。それは事実だったのだが、中国人から「日本人は出て行け」とバッシングを受けた際、「私は日本人じゃない」と言い訳をしたという(おそらく)デマが流れてしまった。

・結局、中国では仕事ができなくなり、日本に活動の場を変えた(らしい)。

サントリーザ・プレミアム・モルツのキャンペーンに起用されたが、その公式アカウントが「日本人を使え」などと炎上。

だが、韓国人でも日本で活躍している人は多い。なぜ、彼女が炎上したかというと、おそらく、上記から垣間見える彼女の生き方・考え方が反発を生んだんだと思う。また上記以外にも、靖国神社旭日旗絡みで不興をかったらしい。

日本人の名前で仕事をするのは、まあ、いいと思う。「お前のアイデンティティは、どこにあるねん」と突っ込みたくもなるのだが、まあ、人それぞれである。顔を整形する人も多いんだから。

一番の問題は、「日本人ではない」という弁明である。

これがデマだとしたら、絶妙のデマといえるだろう。人を貶める天才と言っても良い。そういうことに長けた人が、確かにネットの世界には存在する。

バッシングを受けてからの彼女の言葉も問題にされた。彼女はこう綴っている。

「一日も早く、この世の中の人種や性別などへの偏見がなくなってほしい。全ての争いがなくなる事を心から祈っています。LOVE&PEACE

生き方において反発を受けていた部分が大きいと思うのだが、彼女は、それを人種差別に置き換えてしまったのだ。「今、私を非難している人は人種差別者」と言っているのだ。

日本人的に言うと、彼女のメッセージの中で、「自分にも至らぬ部分があり」という一文でもあればよかったのだが、世の中の争いを悲しむヒロインの視点しかなかった。バッシングされていることは無視して、綺麗事で言い訳していると捉えられ、さらに炎上したのだろう。

パコリーヌ山尾志桜里さんが、なぜ叩かれたか。

それは、不倫をしていたからではなく、かつては自分自身が不倫を非難していた立場だったという点にある。その卑怯さ・ずるさを人は嫌うのだ。ちびまる子ちゃんに出てくる藤木が嫌われるように。まあ、私は、食いしん坊の小杉のほうが嫌いであるが。

日本人を装い、まずくなると日本人じゃないと言い訳し、最後は人種差別を持ち出す。非難する人々を人種差別者だと貶める。そういう非常にやっかいなレッテルを彼女は貼られてしまった。

気の毒だが、そのレッテルは、なかなか剥がれないと思う。