だれかが松葉杖で扉をたたく

結構、嘘つきである。

見ていてツラい人、例えば報道ステーションの富川悠太アナ。

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報道ステーションは、すっかり見なくなった。

キャスターをやっている富川悠太さんが、ちょっと見ていてツラいからだ。

顔は、私の200倍くらいイケメンだ。いや、200倍ではきかないな。「私と富川さん、どちらを選ぶ?」というアンケートを取れば、1万人の女性が1万人とも「富川さんを選ぶ!」と全員一致で叫ぶに決まっているのだ。従って私の1万倍イケメンと言っても過言ではない。情けない限りである。

身長は、同じか私のほうが数ミリ高い。へへへ。だが、年を取ると縮みだすから油断は禁物だ。牛乳をもっと飲もうと思う。

で、問題は頭の出来だ。

私が感じるツラさは、彼の発言やゲストとのやり取りを見ていて感じるものである。鋭さや的確さに欠け、「ああ、うまいこと言うな」とか「おっ、相手を見事に論破したじゃないか」という状況がほとんどない。

ちょっとピントがずれていたり、相手が「あ、俺の方が一枚も二枚もウワテだな」と確信している様がはっきり見えたりする。コミュニケーションは、非情なのだ。そして、テレビは、その非情さをダイレクトに伝えるメディアである。

おそらく頭の出来は、私と同じ程度だと思う。

決して頭が悪いという訳ではないが、特段に秀でている訳でもない。ディベートを学んだこともなさそうだし、性格的に議論好きにも見えない。人当たりがよく、親切で気配りができ、敵を作らない。

そんな人が、報道ステーションのキャスターをやるのはちょっと無謀だったのではないか。「北朝鮮って共産主義でしょ」と自信なさげに言った彼を見て、私は彼がかわいそうになったのだ。

さらに私がツラいと思うのは、出来の良くないやり取りを見ていると、「私ならどう言うか」とシミュレーションをはじめるからである。だが、彼以上に私がやり取りできることは少なく、たいていさほど変わらない出来栄えとなる。シミュレーションするたびに自分が惨めになり、能力のなさに絶望したりするのだ。

逆に、前キャスターの古舘伊知郎など、自分が想像もしていなかった返しや分析や知識が飛び出したりして、「さすがはプロだ」とシミュレーションすることすら忘れて感心するのである。考える余地を与えないのが、プロというものだ。

富川悠太アナも、おそらく自分に足りない部分というのを自覚しているだろう。彼が苦悩していることが分かるだけに、見ていてツラいのである。せめて彼に、関口宏のような性格の悪さがあれば、乗り切れるかもしれないのだが。

顔もいいし声もいい。万人に反感が持たれない爽やかな印象。企画性の薄い淡々とした報道番組か、もしくはもっとパラエティに振った番組の方が向いているのではないか。

不細工はツラいが、イケメンもツラいね、とつくづく思う。