だれかが松葉杖で扉をたたく

結構、嘘つきである。

「見ていてツラい人」シリーズ。例えば、ウーマンラッシュアワーの村本大輔さん。

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いや、申し訳ない。

私、ウーマンラッシュアワー村本大輔さんという方を存じ上げていない。別に村本大輔さんの知名度が低いというわけではない。私が無知無知なのだ。

新年早々テレビを見ていない自慢をさせていただくが、私はテレビをあまり見ない人間である。大晦日だって、紅白歌合戦ガキの使いもプロボクシングも見なかった。昨日の「相棒」元旦スペシャルは見たが、それだけだ。

テレビを見ないと、芸人や歌手、スポーツ選手、セレブやその他もろもろの有名人の知識はガクンと減るのである。私の場合は、一部のドラマは見ているので、沢口靖子さんや綾瀬はるかさんを知っている程度だ。

さて、ウーマンラッシュアワー村本大輔さんである。

テレビ朝日の番組に「朝まで生テレビ元旦スペシャル」というのがあって、「首相が靖国参拝をやめたのはワシが注意してやったからだ」などと自慢するようになった最近老害気味の田原総一朗さんが司会の番組である。

そこに村本さんが出演したのだが、ちょっと話題になっていたのでYouTubeで確認してみた。いやあ、確かにこれなら話題になる。

尖閣が侵略されたらどうするの?」

「白旗を上げて降参する。人を殺して国を守るなら、取られた方がいい」

「じゃあ、沖縄をくれと言われたら、あげるわけ?」

「もともと沖縄は中国からとったんでしょ」

いやあ、いくらなんでもひどすぎる。この発言が、第二の慰安婦問題に発展しなければいいのだが。慰安婦問題だって、吉田というただのオッサンの嘘八百の証言から生まれたんだし、相手はなんだって利用してくる中国である。単なる無知な芸人の発言だ、と笑ってはいられない。

やっぱりバラエティとは言え報道系の番組に出るような人は、ある程度は選別しないといけないと思う。

そう言えば、前に報道ステーションの司会をやっている富川悠太さんのことを「こういう報道番組の司会は向いてないのではないか」と書いたことがあるのだが、村本大輔さんは、それ以上に向いてないと思う。論客たちのサンドバッグ状態である。

と言うか、この知識や認識でテレビに出て専門家と討論するというのが、逆にすごいと思った。勇気というか蛮勇というか、無知の知の対極にある行為だと思う。それを承知で出たのだろうが、私なら無理だ。やはり、芸人である。カッコ悪いことをやりたがらない一般人とは違う。

どうしてこんな人がこんな番組に出たのだろうかと調べてみると、「THE MANZAI」という番組で日米安保や沖縄米軍基地をネタにして漫才をやった人だった。ああ、そう言えば、そんな記事を読んだなあと思い出したのである。なるほど。それなら、この番組の出演はタイムリーである。

彼の漫才を見てないので絶対そうだとはいえないのだが、一般的に風刺は笑えない。ヒトラーを扱ったチャップリンの「独裁者」まで行けば立派な作品だが、ちょっとネタにしてみました程度の、例えばフランスの新聞「シャルリー・エブド」が出しているイスラムを茶化した漫画程度では、クスリとも笑えないのだ。

お笑いとは別のジャンルであり、日本では需要がないのではないか。

村本さんは、風刺ネタをやったことで年末年始のお笑い番組に呼ばれなかったとこんな発言をした。

「あそこまでバズったネタなのに。話題にしてるのは忖度しない新聞社、SNS、他局のモーニングショーのみ。あとはスルー。あの程度のネタすら出来ないのが地上波ということを今回、可視化した。これがおれがやりたかったもうひとつの目的」

忖度とかは、関係ないのだ。

話題にしたのが一部の新聞社やテレビ局だけというのなら、その程度のネタであったということなのだ。

本当に面白ければ、テレビ局は呼ぶ。本当に面白ければ、一部の文化人やマスコミ関係者だけではなく、一般人が「もっと見たい」と声を上げる。普通の人たちが「見たい」と声を上げるのが、お笑いという世界なのだ。

だいたいやね、「(戦争で殺されそうになったら)殺されます。だって(反撃するということは)誰かを殺すわけでしょ?」と言ってる人が、たかがSNSで叩かれたくらいで反論したり言い訳したりするのは矛盾しているでしょうが。潔く叩かれ続けるべきである。ガンジーを見習え。その覚悟がないなら黙っていたほうがいい。

まあ、捨てる神あれば拾う神あり。共産党民進党の集会には呼ばれるかもれんね。この人は政党的な視点は持っていないかもしれないが、リベラルな漫才師というのも、考えてみればアリかもしれない。頑張っていただきたい。