だれかが松葉杖で扉をたたく

結構、嘘つきである。

Amazonの「ほしい物リスト」がどんどん増える。

物欲というと、何となく悪いもの的なイメージがある。

おそらく「ブツヨク」という言葉の響きがそう思わせるのだろう。モノヨクと読めば、さほど悪いイメージはないので、これからはモノヨクと読んでいただきたい。そもそも日本人は、清廉であることを良しとして、物欲や金銭欲、性欲、食欲などを汚いものと捉える傾向がある。

決してそんなことはなく、むしろ欲がなければ困るのだ。欲のなさは、生命力のなさにつながる。欲は、生きる力の現れなのだ。ちびまる子ちゃんに出てくる食いしん坊の小杉を毛嫌いしている人は多いと思うのだが、決して非難すべきことではない。

私などは、欲があることを恥じる傾向が強く、小杉を見習いたいものである。つい、本音を隠してええカッコをしてしまうのだ。

「この間の仕事、大変やったやろ。300万円でええか」と言われても、「いや、30円で結構です」などと言ってしまう。美女が「抱いて」と裸になっても、「いや、見るだけで十分です」と断ってしまうのである。

で、後になって「ああ、なぜええカッコして値引きしてしまったのだ」とか「なぜ、紳士のふりなどしてしまったのだ」と35時間くらい後悔し続けるのである。

だが当然、私にも欲はある。

物欲で言えば、Amazonの「ほしい物リスト」を見れば一目瞭然である。毎日、「あ、これ欲しい」とリストがどんどん増えていく。今日も腕時計やパソコン用のキーボードなど7つくらい増えた。

さらに、たった今、ひとつ増えたのである。これは、Amazonでは買えないみたいなので、リストには追加できなかったのだが。

ホンダの「クロスカブ」というバイクだ。スーパーカブという長寿命のバイクがあるが、あれのちょっとだけオシャレなバージョンである。排気量は50ccと110ccの2タイプ。私がほしいと思ったのは、110ccのカムフラージュグリーンのやつだ。

f:id:b9q:20180206171158j:plain

もともと私はバイクが好きで、トライアンフ・ボンネビルやホンダのCB750F、ハーレーのスポーツスターなどの大型バイクを乗り継いできたのだが、それでも、このホンダのカブというバイクはちょっと特別な思い入れがある。高校生の頃、学校においてあるスーパーカブを勝手に乗り回した経験からくるものだろうか。あとは、「バリバリ伝説」でのエピソードのイメージも強いだろう。

うちの近所は、バイクはもちろん、最近は自転車ですら置き場所に困るという状況である。よく行く本屋や銀行なども、小さいバイクだから置けるというわけではない。買ったところで乗る機会はあまりなさそうだ。

だが、このバイクが家に置いてあるのを想像すると、なかなかに魅力的なのだ。

「あら、あそこのご主人、大きなバイクだけかと思ったら、あんな可愛らしいバイクにも乗るんだわ。なんだか、キュンとしちゃう」

などと三軒隣の奥さんが目をキラキラさせるのではないか。もしかすると、近所の女子大生も「あー、そんなバイク大好き。それって二人乗り出来ますよね」などとツーリングをせがみにくるのではないか。

今日も妄想はふくらむのである。

私のAmazonほしい物リストは膨大だが、実は気になる女性リストも膨大なのだ。いやあ、お恥ずかしい。