だれかが松葉杖で扉をたたく

結構、嘘つきである。

ある脱ぷん者からの忠告。ウンコを漏らしたままタクシーに乗ってはいけません。

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小学生の時にウンコを漏らした経験があるので、こういう事件には興味がある。兵庫県三木市での出来事である。

71歳のタクシーの運転手が二人連れの客を乗せようとした際、一人の男から異臭がした。ウンコの匂いである。さすがに乗せる訳にはいかないと断ったところ、もう一人の男が腹を立て、運転手を殴ったのだという。

運転手は鼻から出血し、殴った64歳の建築会社社員は現行犯逮捕された。近くのスナックで飲酒し、帰宅のためにタクシーに乗ろうとしたらしい。ちなみに脱ぷんした連れというのは高齢者のようだ。

ご存知か?

意表を突かれてのウンコの臭いの強烈さを。

普段我々は、ウンコの臭いをかぐのはトイレである。トイレであれば、ウンコの臭いがしても当たり前。いくら臭くても、いちいち衝撃を受けることはない。あらかじめ覚悟ができているからだ。

だが、あなた。

予測もしていない状態で、突然ウンコの臭いに遭遇したら、これは精神的にかなりのダメージを受ける。通常攻撃なら6のダメージですむのだが、おそらく25のダメージは受けるだろう。第一級の特殊攻撃といえる。

嘘だと思うのなら、自分の部屋やリビングでウンコをしてみたまえ。私は一度やったから知っているのだが、驚くべき臭さだった。

タクシーの運転手も、さぞや驚いただろう。乗車を断ったのは当たり前である。ウンコによる特殊攻撃を受けたタクシーは、おそらく座席の取り替え程度では済まないのではないか。臭いはこもり続け、廃車の可能性もある。断る以外の道はない。

いやいや、ちょっと待てよ。

考えてみれば、乗せる前に「あ、こいつウンコ漏らしとる」と気づくことはないのではないか。とすれば、この運転手、ウンコを漏らした客がシートに座ってから気がついた可能性が高い。座ってしばらくしてから、「な、なんや、この臭い。……ウンコ漏らしとるやんけっ!」となったのだ。

当然、文句を言う。そのやりとりの中で一人が激高し暴力に発展したのではないか。自分のタクシーのシートをウンコまみれにされ、おまけに殴られる。理不尽極まりない。

タクシーの運転手は、実にお気の毒である。

まあ、脱ぷんしたお年寄りには罪はない。私は、決して彼を責めるつもりはない。大人のくせにウンコを漏らす人は、たまにいるのだ。いや、よくいると言っても過言ではない。徳川家康夏目漱石だってそうだった。

だが、許せないのは一緒にいた会社員である。

おそらくこの男、「あちゃー、このジジイ、ウンコ漏らしよったで。くっせーっ。こんなんと一緒に歩いてたら、ワシまで疑われるがな。かと言うてこのままほっとかれへんしなぁ。……そや、タクシーや。タクシーに乗せたろ」と考えたのだろう。

極めて非常識、かつ卑怯である。

皆さんもご注意いただきたい。連れがウンコを漏らしたときは、絶対にタクシーに乗せようとしてはいけない。

私がおすすめする対応は、連れがウンコを漏らしたことに気づかないふりをしてスタスタ早歩きで遠ざかり、角を曲がったところでダッシュ。完全にまいてから「おーい、どこだ? いつの間にかはぐれたみたいだな。今日はこれで解散な」とメールを打つのである。

ちょっと卑怯か。