だれかが松葉杖で扉をたたく

結構、嘘つきである。

大掃除の顛末。血塗られた私の指先。

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私も人並みに大掃除をしている。

何しろ書籍だけは大量にある家なので、大掃除のほとんどはその整理である。そんな中、書棚の一角に目をやって、思わず「なんじゃ、これは」と呟いた。

15年も前のパソコン関連の本など、まったく役に立たないなのだ。「なぜ、こんな本を捨てずに取っておいたのですか~っ」と自分に腹を立て、クワーッという気合いとともに破り捨てた。イラストレーターやフォトショップのマニュアル本は、でかくて重たい。場所を取るだけなのだ。ついでにjavaScriptやC言語の教本も捨てることにする。どうせ私の頭では理解できないのだ。

古いパソコン関連の本とは言え、矢野徹の「ウィザードリィ日記」は置いておこう。まあ、これはパソコンと言ってもゲームに関する本であるが。ついでに最近すっかり左翼脳に侵された小田嶋隆の「我が心はICにあらず」と「パソコンゲーマーは眠らない」は置いておくことにする。なかなかしぶといのである。毎年生き残っているのだ。残念ながら「日本問題外論」と「人はなぜ学歴にこだわるのか」は落選だ。クワーッという気合とともに破り捨てた。

そんなことを三時間も続けると、指と腕が痛くなった。非常に腹立たしい。

以前なら、ブックオフに来てもらったのだ。だが、その買取価格があまりに安すぎ、夜にその価格を思い出して眠れなくなるので、もはやブックオフは出入り禁止である。

それ以降、燃えるゴミの日にまとめて出すようにしたのだが、回収が来る前に持っていく連中が現れた。空き缶を勝手に持ち去る連中と同じレベルの人種である。

私は、そんな連中に対して「まあ、ええがなええがな」と笑顔を向けるようなケツの穴の大きな男ではない。ケツの穴は非常に小さいのである。うんこの細さで言えば、おそらくランキング5位に入るのではないか。

持っていかれないための予防措置として、こうしていらない本はビリビリに破いて捨てている。持っていく連中がいるために、私の筋力が無駄に使われているのだ。もはや腕の筋肉はパンパンである。クソボケがっ、と私は本を勝手に持っていく連中に対して毒づく。

他に厄介なものと言えば、私宛に届く封書である。宛名と名前が書かれているわけで、これをそのまま捨ててしまうと情報漏えいにつながるのだ。

まあ、私の情報など漏洩しても問題ないのだが、ゴミを捨てているときに通りかかった美女が「あら、素敵な方。どんなゴミを出しているのかしら」などと漁られては大変なのだ。しっかりと処分しなければならない。

私の家には、残念ながらシュレッダーなどの文明の利器はない。仕方がないので、指で細かくちぎるのである。さらには、カードで購入したレシートなども処理が必要である。

「おれは、人間シュレッダーだ」などと孤独のグルメのオッサンのように吠えてみるのだが、分厚い本を破り、封筒やレシートをちぎり、もはや私の指の先には感覚がないのである。ふと気がつくと、ちぎった封筒に血がついている。

どうやら、紙で指を切ったらしい。ご存知か? 紙で指を切ると、結構痛いのである。その痛みに、ブックオフやら本を持っていく連中やら情報漏えいの怖さを言い立てるメディアやらに対する怒りが絶頂に達し、私はクワーッと吠えた。