だれかが松葉杖で扉をたたく

結構、嘘つきである。

作業員カルロス・ゴーン、現る。

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正直、日産のゴーン元会長には全然興味がない。

いや、正確に言うと、顔以外には興味がない。あの人の顔は、韓国の文喜相国会議長と同じくらいのインパクトがある。こんな人がそばにいたら、「見てはいけない」と思いながらも、チラチラ見てしまうに決まっているのだ。

で、事件には興味はないのだが、昨日のニュースで仮釈放される様子を見て、いやあ、ちょっと笑った。

変装しているのである。

黄色いラインが目立つ作業着に、ロゴ入り作業帽。黒縁のメガネをかけ、口には白いマスク姿である。念の入ったことに、乗り込んだ車は、脚立を乗せた軽のワゴンだ。

まあ、目立ちたくないのは理解できる。変装しようというのも、理解できないでもない。だが、この変装でだませると思える判断力は、まったく理解できない。あまりにチープすぎる。

金を持っているんだから、いくらでもバレない変装は可能だったはずである。

ハリウッドで活躍するメーキャップアーティストを呼んで老人に化けるとか、トム・クルーズが使うようなゴム製のマスクを用意しておくとか、コロッケさんに指導してもらって森進一になりきるとか、あんなバレバレの変装よりもマシな案がいくつでも思いつくのである。

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ちなみにこの写真の女性は、マスクである。シリコン製で価格は78,000円。カルロス・ゴーンなら、我々にとってチロルチョコを買うよりも容易く買える金額である。購入して試してみたが、頭が大きすぎて入らなかったのだろうか。

バレれば笑いものになることは必至であり、そのリスクを考えなかったとしたら、これは極めて大きな失策である。フランス人には、そうした恥の概念がないのかもしれないが、あまりにもかっこ悪いではないか。

ある弁護士の提案によるものだったんだそうだが、やはり人間、なれないことをするものではないな。弁護士の仕事は弁護であり、それ以外の部分ではアマチュアという訳だ。彼らに有効な変装が指示できるとは思えないのである。

私なら、こう指示する。「なに、マスコミに顔をさらしたくない? なにを言っているんですか。あなたは、恥ずべきことをやったわけではないでしょう。これから無罪を勝ち取るんでしょう。マスコミ、どんとこいですよ!」

そして、最高級のファッションを用意する。ブリオーニのスーツに身を包み、足元はジョンロブ、そして手首にはリシャール・ミルの時計がはめられている。で、記者たちに囲まれながら、「いやあ、でも、シャツはユニクロなんですよ」と笑ってみせる。

そんなカルロス・ゴーンなら、私は拍手喝采したのである。だが、現実は……。

私は、テレビに映る作業員カルロス・ゴーンの姿を見ながら、「君にはガッカリだよ」とため息をついた。