だれかが松葉杖で扉をたたく

結構、嘘つきである。

略語嫌いが語る「バズる」の考察

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私は、略語が嫌いである。

中でもママチャリは嫌いだ。私は、きちんと「お母さんの自転車」と正しく言う男である。脳天気で無神経なアメリカ人なら仕方がない。彼らは、何でも略す人種だ。自分たちの神への言葉でさえ「OMG」と略すのだ。

だが、日本人が略してどうすると言いたい。言葉は変化するものだが、こういう無理矢理な変化は私は断固として否定する。

私が初めて「あけおめ」という言葉を聞いた時、そのおぞましさに、私は思わず勃起した。いや、勃起はおかしいか。私は、そんな変態ではない。淫語を連発するお姉さんの言葉にも勃起などはしないのだ。

嘘だと思うなら、私の耳元で隠語をささやいてみたまえ。

さて、どこかの芸人が「バズる」などという下品な言葉を使っていて、私はそのおぞましさに思わず勃起した。

確か、左翼芸が得意な芸人だったと思う。一度、記事で書いたことがあるのだが、名前が出てこない。まあ、名前などはどうでもいい。問題は、「バズる」という言葉だ。どうやら彼のTwitterが話題になるだか炎上するだかし、それを「バズる」と言っているらしいのだ。

buzzというのは蜂がブンブン飛び回る音を表す擬音語らしいのだが、それを動詞化したのが「バズる」という言葉のようだ。なんと、下品な響きだろうか。

ママチャリ、あけおめ、キムタクぐらいまでなら私もついていけるのだが、好きピやらタピるやらフッ軽やら、もはや「火星人ですかーっ」と問いただしたいくらいの異言語が街には満ち溢れているのである。

で、ちょっと調べてみたら、あなた、「バズる」は最近はドラマでも使われているらしい。しかも、タイトルにだ。

「向かいのバズる家族」という深夜ドラマらしいのだが、もうね、いかにも深夜ドラマといったタイトルである。アホなプロデューサーやアホな脚本家が調子に乗って作ったドラマに違いない。「どうせ深夜やからアホしか見てへんし、適当でええんとちゃうの」というわけである。

主人公の女の子はカフェの美人店長としてバズり、母親はセクシーな料理動画でバズる。父親はプロデューサーを務めるドラマが炎上というカタチでバズって、弟はSNSで正義を振りかざしたTweetでバズってしまった。一家は、崩壊の道へと突き進むのである。

どうやら主人公は、裏でナマハゲチョップというハンドルネームで動画を配信していて、それがバレるかバレないかというハラハラもあったりするようだ。

私は、鼻で笑いながらも、その設定に少し興味を惹かれ、「まあ、時間つぶしくらいにはなるだろう」と見ることにした。ところが、GyaO!の無料配信は、第1話はすでに終わっていた。4話からでは、展開がつかめないのだ。

よし、こんな時こそAmazonプライムの出番なのだ、と探してみたら、あるにはあるのだが有料なのである。えーっ!?である。仕方がないので、私は216円を払って見ることにしたのだ。

見終わってから私は、「ふん、バズるなどという下品な言葉を使っている割には、面白いではないか」と呟き、「さて、次は第2話だな」とマウスをクリックした。