だれかが松葉杖で扉をたたく

結構、嘘つきである。

ゴホン!と言えば、セクハラパワハラ龍角散。

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理解し難いのがセクハラとパワハラである。

私だって「あれえ、お尻の穴が丸見えだよ」などと言うことはあるが、これはあくまでプレーであって、仕事相手に言ったりはしない。たとえ相手が巨乳を強調するピッタリしたシャツを着ていても、仕事モードの私はチラリとも見ないのである。夜、寝床の中で思い出して「へへへ」とほくそ笑むだけだ。

だが、世の中には公私混同する情けない男が大勢いて、あの「龍角散」にもいたらしい。しかも、社長である。まあ、社長の座にいるものは、なにしろ自分が企業のトップであるから勘違いしても仕方がない。器が小さい人間ほど勘違いしやすく、周辺に迷惑を撒き散らすのである。

さて、今回のケースで面白いのは、セクハラをして訴えられたのではなく、そのセクハラ行為を調査しようとした法務部長だった女性が解雇され、そこが問題になっているという点だ。

彼女は、「セクハラを捏造してけしからん」と社長から言われ、自宅待機の後、解雇されたのである。「調査は雇用管理上の措置を取ろうとしたに過ぎず、解雇は報復に他ならない」と彼女の弁護士は主張している。

それに対して会社側は、「当社といたしましては、当社と利害関係を有しない法律事務所に依頼して調査を行いましたが、セクハラの事実は認められなかったとの報告を受けております」と弁明しているのだが、いやあ、これは苦しい。

2018年の忘年会で社長が女性従業員に抱きついたり、手を擦ったり、「この首筋がゾクゾクするよ」などと言ったりしたらしいのだが、その行為を社員から止められ帰らされたという。結構、具体的であり、おそらく目撃者は大勢いたのではないか。

仮に法務部長が捏造したというのなら、なぜ、捏造をしたのか、その理由が明白にならない限り、会社側の言うことは信用できないのだ。法務部長という地位にいる社員がそんな捏造をやる意味など、まったく想像できないのである。

社長には申し訳ないが、私は、酒に酔った上でのご乱心だっとしか思えないのだ。ホームページに載せるのなら、せめて「現在、調査中です」くらいにとどめておくべきだったのではないか。

セクハラやパワハラは、された相手が「もう、どうなっても知らん」とケツをまくれば、やった相手は窮地に陥る。しかも、相手は龍角散の社長である。誰でも知っている企業だけに、あっという間に情報が広がるのだ。

龍角散は、対策を誤ったとしか思えない。危機管理意識の乏しい会社だったのだろう。

そう言えば、大ヒットを飛ばした女性社員を左遷させ、辞めさせようと画策した話が、なぜか「それでも彼女はへこたれなかった」という美談として記事になっていた。正直、私は「この企業、頭おかしい」としか思えなかったのだ。かなり陰湿なパワハラを記事として認めるというのは、それをパワハラだと認識していないということなのだろう。

子供を虐待して「しつけ」と言ったり、生徒を殴って「気合を入れた」などと弁明する教師と同じレベルなのだ。

ちなみに龍角散の社長は、ハゲである。ハゲの私から見ても、しっかりとハゲている状況である。金もあるだろうにアデランスを否定し、ハゲを晒して生きているのは賞賛に値する。

だが、ハゲは隠さなくても、セクハラは隠そうとするその心根は、実に醜い。たとえパリ・エコール・ノルマル音楽院に留学し、フルート奏者としても一流であったとしても、この男に美学は存在しないのだ。こういう愚か者のせいで、また、ハゲの地位が下がるのである。

けしからんやつだな、と私は憤慨した。そして、「二度と龍角散は飲まん」と自分のスースーする頭頂部に誓ったのである。