だれかが松葉杖で扉をたたく

結構、嘘つきである。

移民とはこういうことだったのか、とその片鱗が見えた「正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官」

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私はね、昔から言ってるんですよ。

移民や難民を出すような国の為政者は、欧米の先進諸国に対して土下座して謝れ、と。お前らの国の難民たちのせいで、どれだけ犯罪が増え、文化は衰退し、国民たちの意志は分断されているか。

お前らがきちんと国を治め、平和に暮らせる国を作っていれば、難民は出んのじゃーと怒り心頭である。お前のことやぞっ、アフガニスタン! なによそ見しとんねん。こっちを向かんかいっ。こらあ、鼻糞ほじくって食べるな~っ。

さて、「正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官」という映画を見た。移民のことなどさっぱり知らなかった私に、移民国家アメリカの姿をちょっとだけ教えてくれた映画である。

ハリソン・フォードは、不法滞在者を取り締まっている移民局の捜査官役だ。911テロによって、職場はピリピリしている。バングラデシュ出身の女の子など「9.11のテロリストの心情を理解できる」と授業で発表したために、テロを実行する危険性があるとして父親や兄弟と分断され、母親とともに強制送還されてしまうような状況だ。

そんなある日、捜査官は、身柄を拘束した母親に「息子を女に預けている。今日中にお金を払わないと……」と懇願される。母親は、すぐに強制送還だ。彼は、なんとか息子を見つけだすと、メキシコまで車を走らせ彼女の両親に手渡す。しかし、母親は息子を取り戻そうと、再びアメリカに向かったあとだった。また、密入国しようというのだ。

ハリソン・フォードの役どころは、まあ、アメリカの良心というやつですな。随分と年老いた印象だが、この人は、歳をとってもまだまだ存在感が抜きん出ている。

いくつかのストーリーが平行して展開される。バングラデシュ出身の少女とその家族。俳優を夢見るオーストラリア出身の女の子。彼女の恋人も同様に市民権を求めている。妹の破天荒な行動に頭を悩ませるイラン出身の裕福な家族。さらには、国に見切りを付けた韓国人親子。

基本的に静かな映画なのだが、韓国人の少年のシーンで銃撃戦があった。登場するのは、イラン出身の裕福な家族の長男である。5人組(一人は少年)の韓国人のチンピラ相手に一人で立ち向かい、制圧してしまうのだが、これがなかなか格好いいのだ。

オーストラリアの白人の女の子が登場したときは、「え!?」と思った。私は、移民に来るのは有色人種ばかりだと思い込んでいたのだ。いや、これも偏見ですな。彼女は、移民局のオッサンと知り合い、永住権を得るためにカラダを与えてしまう。移民局のオッサン役は、いかにもスケベエそうでいい味を出していた。

ラストになって、これも私は知らなかったのだが、永住権を得た人たちが集まって式典が行われる。雑多な人種の人たちが集まり、忠誠の誓いを暗唱し、国歌をともに聞く。

こういうのを見ると、アメリカ移民になりたがる人たちが多いのも納得できる。市民権を得ることの大変さ、そこから始まる夢、いやあアメリカンドリームそのものですな。

この映画の結末は、悲しかったり辛かったりホッとしたり喜びがあったりと、その登場人物によって様々である。みんな頑張れ、と言いたい。ただし、韓国人の少年はハッピーエンドで最後幸せそうに微笑むのだが、「お前、なに笑とんねん。人が死んでんねんで」と言ってやりたいのである。

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