金正恩さんがまたミサイルを発射した。
今回のは、大陸間弾道ミサイルで「火星14」と名付けられている。高度3724.9キロに達し、47分間で998キロを飛行した。正恩さんも大喜びだ。
「米本土全域がわれわれの射程圏内にあるということがはっきりと立証されたんだブー」と満面の笑みで語ったのである。
さらに「あえて最大射程での発射実験を行ったのは、分別を失った米国に厳重な警告を送るためだブー」と述べ、「わが国に手出しした日には、米国も無事ではいられないということをしっかり理解しただろうブー」と強調したのである。
やれやれ。
確かコピーライターの仲畑貴志さんだったと思うが、「異常も日々続くと日常になる」というコピーがあった。
金正恩さんのやっていることはまさにこれで、こう、しょっちゅうミサイルを飛ばしていたのでは、「なんだ、また飛ばしたのか」と誰も驚かないのだ。
海外ドラマ「24 」だって、暗殺、ミサイル、核、爆弾、生物兵器と、手を変え品を変え、常に新しい危機を見せるから視聴率が稼げたのである。毎度毎度ミサイルばかりでは、みんなもう飽き飽きなのだ。
たまには、「今回は、日本でも上げられたことのない5尺玉の花火を打ち上げるんだブー。ギネス記録だブー」などと目先を変えんかい、と思う。
そもそも脅しというのは、たまに手を出す(実害がある)から脅しになり得るのであり、いつも口だけだと、言うだけ番長、能無しの口叩き、口では大阪の城も立つなどと馬鹿にされるのである。
金正恩さんは、徹底的につまらない。これほど期待を裏切る独裁者はいない。エンタテイナーとしての資格はもちろん、北朝鮮の最高指導者の資格もない。
これからは、ブー太郎とでも呼んでやればいいと思う。