「うちの社長、ワンマンでどうしようもない」
「あいつ、管理職のくせに管理能力がないんだよ」
「部長、帰りにウンコ食ってた」
まあ、そんな愚痴、言いたくなるのもわからないでもない。サラリーマンはつらいのだ。居酒屋での上司の悪口くらい言わせてくれ。
ただ、あなた。
居酒屋で言うのなら問題ないが、ネットに書き込むのはやめた方がいい。
約480万人が登録する大手転職情報サイト「転職会議」に掲載された投稿に対し、徳島市の企業が、従業員を名乗る投稿者の名前や住所などの開示を求めた訴訟を起こした。
結果、「名誉が毀損されたことは明白」と開示が命じられたのである。
いい気になって「社長はワンマン」「管理職に管理能力はない」などと投稿していた男(たぶん)は、氏名を明らかにされることが決まってしまったのだ。今頃、さぞビビっているだろう。
原告企業は「人材獲得がむずかしい中、誤った投稿は採用活動の妨げになる。投稿者と話し合いの場を設けたい」としている。
いやあ、怖いねえ。
この投稿者が本当にその企業の従業員なら、もう、アウトです。
滑り込もうが、一塁手の足を蹴ろうが、もう、徹底的にアウト。その企業がいきなり倒産でもしない限り、セーフになる可能性はない。懲戒解雇の上、損害賠償。なんとか許してもらって、一生飼い殺しだろうか。
ネットに書き込めばIPアドレスが残る。調べれば、どこの誰がつかったパソコンなのかがわかってしまう。
どうしても書きたいのなら、次のように書けばいい。
「社長がワンマンだと友達の友達が言ってましたが、ぼくは信じていません」とか「管理能力がないのに管理職というのは、それだけ頑張っているのだと思います」とか「部長が帰りにウンコを食ってましたが、実はぼくも食ってます」とか、まあ、どう書くかがポイントなのである。
参考にしていただきたい。