週刊誌に載るようになれば、男も一人前である。
私など「載せてくれ~っ」と出版社の前で寝っ転がって手足をバタバタさせても載せてくれないだろう。知名度がないのである。こんなことなら、政治家にでもなるのだった。必死で頑張れば、県会議員くらいならなれたのではないか。
さて、天理市長の並河健という人が週刊新潮の記事に取り上げられた。実に羨ましい。
見出しは、こうである。
「公務出張に夜な夜な『風俗嬢』を呼んだ!
東大法卒元外交官の38歳『天理市長』が負けた人間の性」
今年の2月と6月に東京へ出張した際、宿泊先のホテルで性的サービスを利用したらしい。本人も「プライベートな時間の中でのことだが、市民の皆さまや市職員、そして家族に申し訳ない。痛切に反省している」と陳謝している。
まあ、正直でよろしい。「貧困女性の実地調査」などと言い訳した前川元次官よりかは遥かにマシである。
惜しむらくは、週刊新潮の扱いが小さいことだ。
「今井絵理子のビール券大量配布」という見出しのほうが圧倒的に大きいのだ。すでに鮮度の落ちた今井絵理子議員の記事にも負けているのである。
東大卒で元外交官、そこそこ有名な市の市長。しかも38歳の若さ。さらにちょっと貧相だがまあまあイケメン。これだけの要素がありながら、この程度の扱いなのか。顔写真すら使われていないのだ。
週刊誌に大きく取り上げられるのは、とてつもなく難しいミッションらしい。
並河健市長も、いずれ大見出しで週刊誌の目次を飾れるよう頑張っていただきたい。
しかし、このスッパ抜き、10月1日に投開票される市長選挙を前にして、絶妙のタイミングである。大変なピンチだが、どう対処するつもりだろう。
「東京の風俗はイマイチでした。私の下半身は満足しませんでした。今後は、天理市の風俗を呼びます」くらい開き直って言っとけば、「正直でよろしい」と少しはダメージを回復できるのではないか。無理か。