日刊ゲンダイというのがどんなメディアなのか知らないのだが、桐生選手が9.98を出したことが、ずいぶんと気に入らないらしい。
こんな記事が出ていた。2017年9月の日刊ゲンダイ「日本人初100m9秒台も 桐生祥秀“五輪メダル”へ厳しい現実」をわかりやすく大阪弁で要約してみよう。
「何騒いどんねん。世界記録でも出したようにマスコミも国民も騒ぎよって。1回出したから言うて、五輪の上位争いなんて無理に決まってるやろ。もっと冷静になれや。そもそも9秒台なんて、世界では126人目や。馬鹿騒ぎしてる時代じゃないんやで」
なんともまあ、ひねくれた記事だ。日本人初で9秒台を出したのだから、騒ぐのは当然である。なんでも斜に構えるタイプの記者なのかなと思っていたら、違ったようだ。
実は、遡ること3ヶ月前にこんな記事があったのだ。おそらく同じ記者だろう。6月の記事「日本勢は参考記録止まり 100m9秒台の夢に近づく韓国選手」をこれも大阪弁で要約してみよう。
「短距離で注目されるのは、中国の次は韓国や。なんとキム君が10秒07を記録したんやで。日本勢がもたもたしてる間に、中国では蘇炳添がアジア人初の9秒99を出したけど、これからは大舞台に強い韓国人や。まあ、せいぜい日本人選手も頑張りや」
どう読んでも日本嫌いの人が書いた記事である。どうやら在日韓国人の記者か、日本が嫌いなリベ~ラルな記者だったらしい。
それを踏まえて改めて9月の記事を読んでみると、非常に面白い。「これからは韓国人選手だっ」と書いた3ヶ月後に桐生選手がアジア人最速の9.98を出したのが、どれほどのショックであったか。その時の記者の気持ちを想像すると笑えてくる。
とても冷静ではいられなかっただろう。キーボードを打つ手が震えていたのではないか。
9月の記事の冒頭でその記者は「まるで世界記録でも出したような騒ぎっぷりだった」と書いた。そして、最後は「その現実を知れば、東京五輪のファイナリストやメダル取りなんて話は無理がある」と締めくくっている。
いやあ、ものすごく悔しかったんだろうな。
心からご同情申し上げる。わはは