私は、国連を信じない。
国際連合人権委員会のクマラスワミというスリランカ出身のオバサンが、戦時売春婦の人たちを「性奴隷」と呼んで貶めたことは、これは許すことができない差別であり人権侵害だと考えている。
それ以来、国連と名が付くものは忌み嫌っているのだ。「職業はコックです」と言われただけで、「お前は国連の回し者かーっ」と怒りがこみ上げるほどだ。コックローチもなんとなく国連に響きが似ているので、私はゴキジェットプロを使うのだ。ミスター・コックレーンとは、断固、絶交である。
さて、その国連の諮問機関「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)」が、2019年版の「世界幸福度ランキング」を発表した。
アホか、と思う。
幸福などと言う主観でしか判断できないものを、なぜ、ランキングにするのか。所得、自由、信頼、健康寿命、社会的支援、寛容性の6項目を幸福の主な指標としてるとのことだが、それで幸福度が測れると本気で考えているのか。
ランキングにする以上は、「ほれほれ、お前らの国も上位になれるよう頑張らないかんねんで」という意図があるのだろう。「お隣の雄介お兄ちゃん、東大合格やで。あんたも頑張りや」というのと同じようなくだらないつまらない情けないメンタリティーである。
で、1位はフィンランドである。2位はデンマーク。3位はノルウェー。そして、なんと羊の頭をドライブスルーで売っているアイスランドが4位なのである。国名が寒々としているし、小説や映画によるイメージから、ドヨーンとした暗い国で、国民はみんな不幸だと思い込んでいた。ちょっと反省したのである。
イギリスが15位で、ドイツは17位。アメリカは19位である。ブラジルは32位、そして、日本はずーっと下がって58位なのだ。日本の一つ上、57位のモーリシャスなどは、ほとんど聞いたことのない国である。アフリカにあって、イギリス連邦加盟国なんだそうだ。もし、モーリシャス人に出会ったら、「いやあ、親近感がわきますなあ」とでも言っておこうと思う。
こういう馬鹿げたランキングを見て思い出すのが、報道の自由度ランキングだ。「国境なき記者団」という胡散臭い連中が出しているのだが、日本は180ヵ国中72位とえらく低かった。
あれは、「日本フィクサー&ジャーナリストネットワーク」という提携支部があり、実際にはジャーナリストと言うよりも翻訳者や通訳者、また外国人が多く含まれる集団であり、とても公正な情報提供ができる集団ではなかったのだ。私の想像だが、リベラルな彼らが、「日本の政治はひどいんや。報道の自由なんてあらへんねん。アベ政治を許さへんで!」と偏向した情報を流したのではないかと考えている。
今回の幸福度ランキングも、どういう人たちが、どういう過程でこの基準を作ったのかを知ることが重要だ。例えば、自由や信頼、寛容性などの項目などは、いったいどのように数値化したのかを知りたいものである。
また、トップテンに入れる国はいい。自慢だろう。だが、156ヵ国中156位だった南スーダンは、どうすればいいのだ。世界で一番不幸な国という烙印を押されてしまったのだ。実に気の毒である。
まあ、南スーダンは、2011年にスーダン共和国から独立してできた世界で一番新しい国であり、分断、内乱、紛争がずっと続いている国だ。平和な状況がほとんどなかった国だから、当然、不幸と言えば不幸だろう。
こんな国にこそ、国連は注力すべきである。滑稽な軍服を着てふんぞり返る連中を一掃して、国連主導の暫定政府でも立ち上げるべきである。それができなくて、何のための国際連合か。
世界の夜明けは、まだまだ遠いのだ。