だれかが松葉杖で扉をたたく

結構、嘘つきである。

結局、一太郎2020を買ってしまった男。一太郎Padにちょっとガッカリ。

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いやあ、びっくりした。

前に「金輪際、一太郎なんか買うものかっ。もし買ったら自分で自分を殴ってやる」と書いたのだが、驚いたことに買ってしまったのである。覚醒剤をやめられなかった槇原敬之を笑えないのだ。

一太郎というのは、日本のパソコン黎明期に生まれ、以後ずーっとバージョンアップを続けるワープロソフトのことだ。毎年、年末になると「バージョンアップするから金をさっさと払わんかい」とカタログが送られてくる。ユーザーの間では、これを「お布施」と呼んでいる。

一太郎は、マイクロソフトのWordが広まる以前はブイブイいわしていたのだが、今はもう知らない人のほうが多いのではないか。日本語変換のATOKも有名だが、こちらもGoogleの日本語変換に押されている。何しろGoogleのも優秀だし、何より無料である。

私は、35年に渡りお布施を続けてきた人間で、そのぶん一太郎のことは熟知している。不満も多い。ごてごてしたデザイン、かゆいところに手が届きすぎる機能、そして一番の問題点は値段が高すぎることだ。毎年「今年こそは一太郎と縁を切るのだ」と決意し続けてきたのだが、また買ってしまった。

さて、私が買ったのは、一番安いバージョンアップ版でダウンロード版である。私はプラチナ会員で割引があるのだが、それでも5,940円だ。

そして驚いたことに、通常版は22,000円なのだ。こんな高価なワープロソフトを誰が新規で購入するというのか。Officeと互換性があるLibreOfficeなら無料で手に入るではないか。もし、新規で買う人がいたなら顔が見たいので連絡していただきたい。

まあ、愚痴ばかり言っていても仕方がない。とりあえず、一太郎2020の感想を書いておこう。

ワープロ部分は、従来どおりである。ワープロソフトとしては、最終形態と言ってもいい。私の好みとは違うが、出来は非常にいいのだ。2019版とほとんど変化は見られない。気のせいかもしれないが、若干動きが軽快になったような気がする。

新しい機能としては「一太郎Pad」というのがある。実は、今回一太郎2020を購入したのは、このアプリを試してみたかったからだ。

これは、iPhoneAndroid端末の無料アプリで、書類などを撮影し、活字情報をテキストデータに変換してくれるOCR機能を持つ。さらに、変換したテキストデータをパソコンの一太郎に転送できる。ただし、一太郎2020をインストールしており、さらにwi-fiに接続している時のみに可能で、残念ながら使い勝手が悪い。

例えば同じような機能ならGoogleキープというメモアプリがある。

これも書類を撮影して文字情報をテキストデータに変換してくれるのだが、パソコンのウェブアプリと勝手に同期してくれるのだ。元々Googleの技術だったらしく、テキスト変換のスピードもGoogleの方が速い。

何よりパソコンで更新してもスマホで更新しても、常に最新版が得られるのがラクである。転送という手間がかかるだけ一太郎Padの負けではないか。さらに、一太郎Padには、ラベルの設定がなく、すべてのメモがごった煮状態だ。これは、メモ帳としては使いづらい。一太郎専用のOCR機能付きテキストデータ転送アプリと言ったところか。

今回、一番気に入らないのが、プレミアム版(16,000円くらい)がなくなった点だ。思わず「ふざけるなギャオーギャオー」と叫んでしまったのである。

私の場合は、一太郎、花子、Shurikenをメインで使っていたのだが、今後は、すべてをバージョンアップする際は3万円を出してプラチナ版を買わなくてはならない。プラチナ版には、ExcelPowerPointに似たパチモンソフトが付いているが、そんなものいらないのだ。「いや、おれは欲しい」という人がいたなら、顔が見たいので連絡していただきたい。

ちなみに来年出るであろう一太郎2021は、断固として買わない。ウンコとして買わないと言っても過言ではない。日本の企業だから応援したいのだが、貧乏だからしかたがないのだ。もし買ったら、思い切り自分を殴ってやるのである。絶対だ。