だれかが松葉杖で扉をたたく

結構、嘘つきである。

いやいやいや、紛らわしいのは確かでしょうがッ。KDDIの新料金プラン。

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私は別に武田総務相の親戚でも友達でもないのだが、なぜ彼を非難するのかよくわからないのである。

KDDIは、確かに「うちが一番安いでっせ」とは言っていない。だが、比較一覧ではパッと見、最安に見えるのは事実である。

ポイントは「20GB」と「月額」である。20GBは3社とも共通である以上、一社が500円安い2,480円なら、これは最安と判断するのが当たり前である。この1回5分以内の国内通話無料を500円のオプションにしたというKDDIの戦略は見事ではあるが、消費者に間違った印象を与えるという一面は確実にあるのだ。

だが、あるITジャーナリストは、こう言っている。

▼(武田総務相は)PR方法(が問題)と言いますが、KDDIのプレスリリースを見てもpovoのホームページを見ても「最安値」はうたっていません。記者会見で質問に対して「最安値を目指した」と答えただけであり、KDDIが言い出したわけではありません。仮に「最安値というPR手法だった」と受け取ったのであれば、それは我々メディアの報じ方が問題だったのでしょう。ただ、それはメディアが「このプランは最安値だ」と認識したわけであり、それは消費者の立場からするとわかりやすく、良い方向だと考えます。武田総務大臣の釈明はみっともない言い訳にすぎません。

詭弁だらけである。「最安値はうたっていない」「最安値を目指したと答えただけ」など、「正確には言ってないからセーフ」というまるで子供の論理だ。また、最後のあたり、「それはメディアの報じ方が問題だったのでしょう」と言いながら、「それは消費者の立場からするとわかりやすく、良い方法だと考えます」と結論づけているがまったく意味が通じず理解不能である。どちらにしてもKDDI擁護の立場のようだが、金でももらっているのだろうか?

情報弱者の立場から考えてみると、「おっ、KDDIが一番安いやんけ。よーし、契約や。ん、無料通話がオプションやて? えー、それやったらドコモと一緒の値段やんけ。わし、結構、通話も使ってるで。わし、ドコモのままでええんとちゃうの?」となるのではないか。それでは、これまでの紛らわしい契約内容の延長線上ではないか。

これは、やはり騙しである。もちろん広告とは騙しの部分が大きく、また、それを平気でやる企業もあり、通信大手3者はそれをずーっとやってきた。もちろん広告業界でもそれなりに規制はしていて、例えば「安心」などの言葉は使えず、さらには「超」すら使えない業界もある。だが、使う企業は平気で使うのだ。恥知らずが多いのである。

KDDIが告知すべきは、「20ギガで2,980円です。ただし、うちは無料通話を外すことができます。通話が必要ない人なら、2,480円で契約できてお得ですよ」という内容だったのだ。

それを大々的に2,480円と打ち出し、マスメディアが勘違いしたのかどうか知らないがKDDIは最安と打ち出した時点で、「メディアの問題」とは到底言えないのだ。メディアが間違えるのなら、消費者だって間違えるのである。KDDIの責任なのである。当たり前ではないか。

なんにしても、これでスマホの料金が安くなるのは確かなのだ。格安スマホだって、もっと安くなるだろう。少しは、武田総務相に感謝せんかいと思う。いや、武田総務相が安くしてくれたのかどうかは知らないが、まあ、少しくらいは褒めてあげてもいいのではないか。私は今度すれ違うことがあったら「よくやった」と褒めてやろうと思う。

ちなみに私はいまだにガラケーを使っている。20GBなど遠い世界の話だ。今回の騒動、完全に蚊帳の外に置かれたようで、少し寂しい。