だれかが松葉杖で扉をたたく

結構、嘘つきである。

寄生獣は、そこにいる。

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寄生獣」は、好きかね?

私は大好きだ。漫画も含め本は定期的に処分しているのだが、「寄生獣」はずっと本棚で生き続けている。もう何回読み返したことか。

大まかにあらすじを紹介すると、ある日突然、新種の生物が現れ、人間の頭を食ってその人間になりかわるという話である。まあ、SFではよくある設定で、昔の小説で言うと「盗まれた街」や「宇宙知性チョッキー」、映画では「遊星からの物体X」などが有名だ。

私のまわりにも、「こいつ、人間に化けた何かだな」というやつが何人かいる。いや、言動がおかしいというわけではないのだ。言葉にするのは難しいのだが、その存在感に微妙にズレがあるのである。

まあ、ここで吉住さん(仮名)や外木場さん(仮名)のことを紹介しても皆さんにはわからないだろうからやめておくが、うーん、有名人で例えると米国のバイデン大統領や韓国のムン大統領、あとは日本人なら議員辞職した河合杏里さんとかである。

どうも、この人達を見ていると、何かに操られているように見えるのだ。もちろん宇宙人だと断言するつもりはないが、もしかすると地底人である可能性なら十分にあるのではないか。

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さて、「寄生獣」の話である。

寄生獣」では、主人公は頭が食われるのを何とか回避し、その代わり右腕を乗っ取られる。頭脳を奪われなかった主人公は、自分の右腕にミギーと名付け、奇妙な共同生活をはじめるという展開である。

ミギーが寄生することで主人公は人間離れした能力を発揮するのだが、いささか厨二病的ではあるが、私にとってはやはりそこが一番の魅力である。スーパーマン、超能力者と言った人間以上の存在であり、そこに憧れているのだろう。いやあ、実に子供っぽい。死にかけのジジイのくせに困ったものである。

特に私が好きなのは、高校最後の百メートル走の場面である。

「お前一度も本気を出してないだろう。最後くらいは本気で走れ」などと教師に叱咤され、自分の母親が寄生生物に殺され、多くのクラスメートも殺され、自分を慕った女の子も殺され、寄生獣たちと必死で闘い、そんな過去の悲惨な思い出を振り返りつつ走った記録が10秒5である。本気を出せば、9秒台も軽いのだ。

走り終わったあと、更衣室で着替えながら「しかし、お前、すげえよな。陸上部でもないのに校内記録だってよ」などと10秒5の記録を話題に出され、「あ、そうなの」と答えるシーンは、私にとっては100万円払ってでも持ちたい記憶なのだ。私の計測の記憶と言えば、走っている途中で靴が脱げて笑われたことくらいだ。

このシーンがよほど好きなのだろう。繰り返して読むせいか、寄生獣第8巻の手垢の黒ずみがひどいのである。

寄生獣でもいいから、誰か私の右手を食ってくれんかなあと願っているのだが、ふとムン大統領に食われるシーンが思い浮かび、いやいやいやそれは嫌だと首をブンブン振った。