本文が長いので最初に要約しておくと、早い話が「MOBO JIS配列折りたたみ式キーボード」は、「AquaMozc外部キーボード用for Android(月額110円)」をインストールすれば、Androidタブレットでも「かな入力」ができるようになる。さらに「106/109ハードウェアキーボード配列変更 (+親指Ctrl) [日本語配列]」をインストールすれば、CapsLockキーとCtrlキーの入れ替えも可能である。ただし、iOSでは基本的にUSキーボードとしてしか認識されない、ということである。では、時間のある人は本文をお読みください。
実に腹立たしい。
私は、「かな入力」の達人であるが、AndroidタブレットではATOKの「フラワータッチ入力」を使ってちまちま打っている。よくできた入力方法であるが、キーボードによるかな入力と比べるとやはり非効率的だ。そこでタブレットでもかな入力を実行しようと思い、「MOBO JIS配列折りたたみ式キーボード」という製品を購入した。
そしたら、あなた。
確かに折りたたみ式のキーボードとしては、非常によくできている。質感も高く、キータッチもいい。タッチタイピングも十分に可能だ。だが、肝心のかな入力ができないのだ。アホですか~っ。このままでは、ローマ字入力しかできないではないか。まあ、日本語配列であって、かな入力可能とは謳ってないので嘘じゃないんだが。
とは言え、ローマ字入力は、アルファベット26文字しか覚えられないような地底人が使う入力方法であり、キートップの平仮名をきちんと覚えている私は断固としてかな入力を使うのである。そもそもせっかくの日本語配列キーボードなのに、これでは意味がないではないか。
もちろん、私は、使えないからと言って、すぐにクレームを付けたりはしない。私はしっかり調べる派である。また、Google検索の達人でもある。どんな情報だってたちどころにたどり着くことができるのだ。
で、思ったとおり「AndroidタブレットとMOBO JIS配列折りたたみ式キーボードで、かな入力ができる」という情報をいくつか見つけた。
そして、そのうちのひとつの方法によって、かな入力ができるようになった。副次的な効果として、キーボードのキャプスロックキーとコントロールキーを入れ替えることにも成功し、小指使いの達人である私にとって、ノートパソコンと同等のキーボード環境を手にすることができたのである。使い勝手は、ほぼ完璧だ。
だが、そこに至るまでに、検索という手間がかかり、さらに「AquaMozc外部キーボード用for Android」という月額110円のアプリを導入しなければならないというのは、ちょっとおかしいのではないか。やはり販売元が「Androidで使う場合は、このアプリを導入してください」との情報は開示すべきだろう。理想は、「当社でご用意したファームウェアをダウンロードすれば、きちんとかな入力できますよ」という状態にすることだ。せっかくのいい製品なのに、画竜点睛を欠くといったところか。
また、iOSでは、基本的にUS配列のキーボードとしてしか認識されないそうでAmazonのレビューで文句を言ってる人がいた。まあ、そりゃあそうだろう。お気の毒である。中のマニュアルには書いてあるのだが、Amazonの説明には載っていないし(カスタマーQ&Aには載っている)、パッケージ裏には仕様のところに小さく載っているだけだ。これは、販売側の不手際と言ってもいいだろう。消費者にとってのデメリットは大きく目立たせるべきである。
で、検索した上で興味深かったことが一つあって、「MOBO JIS配列折りたたみ式キーボードは、親指シフトキーボードとしても使い勝手がいい」という情報を見つけたことだ。実は、私は、数十年前になるが親指シフトの達人でもあったのだ。おそらく今でも親指シフトを使えるはずだ。
さっそくAndroidタブレットに「OyaMozc」というアプリをインストールし、親指シフトで使えるようにした。こちらは、ありがたいことに無料のようだ。だったら、タブレットでは親指シフトを使うというのもいいかもしれない。たったの110円とは言え、毎月払い続けるというのは精神的な負担となる。私の死後も家族がこの支払いに気付かずに引き落とされ続けていることを想像すると、ちょっと悔しいのだ。
ちなみにローマ字入力と比べるとかな入力は、約1.5倍の効率アップ。親指シフトなら約2倍の効率アップがはかれるらしい。Windows10でも親指シフトが使えるようになるアプリが出ているし、多量の文章を書く人なら一度試してみてはどうか。ただし、親指シフトは、覚えるのに少し苦労するかも知れない。キーボードの達人である私ですら、何度かキーボードを殴りつけたことがある。諸君の検討を祈る。