だれかが松葉杖で扉をたたく

結構、嘘つきである。

オリンピッグ? それは、私が小学生の時に思いついたダジャレである。

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私は、ダジャレが嫌いである。大嫌いである。いや、憎んでいると言っても過言ではない。ダジャレは、親の仇だ。両親ともダジャレに殺されたのだが、それはまた別の話だ。

さて、私がダジャレで認めているのは「でっかいどう北海道」と「タイ・ラブ・ユー」のみである。後者はあまり有名ではないが、確かタイ航空が出していたキャンペーンのキャッチフレーズだったと思う。「でっかいどう北海道」ほどの洒落っ気はないが、なかなか心地のいい言葉なのだ。

そもそも私がいた頃の広告業界では、ダジャレは御法度だった。一級コピーライター教本では、「ダジャレは単なる思いつきである。自分だけが面白がって、他者には通じない。だから親父ギャグなどと馬鹿にされる。死ね」と書いてあった。

ああ、それなのに。

オリンピック開会式の統轄ディレクターであった元電通の佐々木とかいうオッサンが「オリンピッグ」などと嬉しがってLINEで発言し、さらには渡辺直美さんを豚に扮装させて登場させるというアイデアを語ったのだという。アホか。

いくらLINEでの雑談だとしても、まるで面白くない。私も子供の頃「オリンピッグの豚と豚、それトトントトトント豚と豚」などと歌っていたものだが、ちゃんと「豚とトン」をかけていて、佐々木のオッサンよりも高度なのではないか。

まあ、佐々木のオッサンや電通だけじゃなく、かつての広告業界の男には女性蔑視者が多かったのだ。主婦など非常に馬鹿にされていた。「ワイドショーを見て喜んでいるような馬鹿な主婦にもわかるように」などとプロデューサーやディレクターが言うのを何度か聞いたことがある。さらに、「あのCMの女優、わしが選んだったんや」と自慢するオッサンもいた。いや、選んだのはスポンサーだ。金を出すのもスポンサーだ。お前は、何も偉くないのである。

佐々木のオッサン、その頃の生き残りなのだろう。まさに老害である。

LINEの内容が文春にすっぱ抜かれて佐々木のオッサンは開閉式のクリエイティブディレクターを辞任したのだが、まあ、自業自得である。男と企業は、調子に乗ると蹴躓いて、勢い余って車道に転がり落ち、そこに上級国民の爺さんが乗るプリウスが通りかかり、ブレーキとアクセルを踏み間違えてポーンと跳ね飛ばされるようなひどい目に遭うのである。

佐々木のオッサンは、謝罪文で「LINE上で、スタッフから非常に怒られ、私も、その場で、大変恥ずかしながら、スタッフからの率直な直言で目が覚めました。メンバー全員にLINE上で謝り、撤回しました。気づかせてくれたことに礼も言ったつもりです」と書いているが、このことがあった後に、MIKIKOさんや椎名林檎さんらがスタッフを辞めたことから見ると、反省はせずに恨み辛みを募らせ、それがパワハラにつながったのかもしれない。そして後ろ盾の森喜朗元会長に「あいつら辞めさせてえな」と泣きついたのではないか。ああ、情けないオッサンだ。

MIKIKOさんらが考えた案はIOCも大絶賛だったらしく、その後、権力欲丸出しで途中参入した佐々木のオッサンの案に対しては「前の方がええんじゃ」と突っぱねていたらしい。

IOCが絶賛していたという案はもう見られないわけで、実に残念。その一点においても、佐々木のオッサンの罪は重いなあ。