大坂なおみ選手が記者会見をボイコットした件で、いろいろ非難する人がいるようだが、いまさら何を言っておるのか。この人は、元々こんな人だったでしょうが。
コーチを首にしたり、BLM絡みでマスクを使って抗議したり、彼氏とのラブラブさをアピールしたり、さほど似合っているとも思えない服を着せてもらって悦に入ったり、随分とその言動は子供っぽかった。今回の記者会見ボイコットは、「言いたくないことを訊くな」と駄々をこねているだけのことである。
そりゃあ、私だってイヤなことを訊かれるのはイヤに決まっている。
「ウンコを漏らした時の心境をお教えください」などと訊かれたら、「なんでお前なんかにそんなことを答えなあかんのじゃ~っ」と怒鳴りますよ。「頭がはげてますが、どんな気分ですか」と訊かれたら、「お前の髪の毛もむしったろか」と怒るに決まっている。
だが、彼女の場合はプロですからね。記者会見に出なきゃダメ、というルールなら出るのが当たり前でしょう。それをボイコットするというのは、よほど記者会見が苦手なんでしょうな。もともとシャイな感じがするし、時折、答えがスベっているし。
BLMのマスクの件で随分と持ち上げられたものだから、その手の弱者に配慮した視点で語れば、「さすがは大坂なおみ、弱者の味方だ。ブラボー」と褒められるかと思ったのかもしれない。マヌケな白人社会では、BLMに対して批判的な意見を言うとレイシストとバッシングを受けるため、彼女の行動に異論を唱える人はいなかったのだろう。彼女が勘違いしてしまった可能性はある。
そして、拍手喝采の裏には、苦々しく思っている人も大勢いるわけで、今回は、そういう人たちが一斉に非難の声を上げた。今後四大大会への出場が禁止される可能性もあるなどとも言われており、さすがにそれは主催者側の横暴ではないかと思える。子供の駄々に、何を本気になっとるんじゃ、と言いたい。
ただ、彼女一人だけ記者会見を免除するわけには行かない。もしそれを許せば、「わしも疲れてるからボイコット」などと他の選手も言い出し、記者会見自体がなくなる恐れもある。それは、ファンにとっても残念だろう。そう考えると、大坂なおみ選手の方が分が悪いか。
まあ、普通のプロならば、スポンサーやファンあってのプロである以上、「プレーは激しく、言葉は無難に」というのが吉である。
大坂なおみ選手が非難の声を受けて、ふてくされた顔をして「(チッ)やっぱり記者会見、受けま~す」などと言わなければいいのだが……。などと書いていると、「大坂なおみ選手、全仏オープンを棄権」とのニュースが飛び込んできた。
しかも、「うつ病だった」とのことである。これで彼女に対して厳しいコメントを出していた人たちも、クルリと手のひらを返すのではないか。うつ病に対する批判は、BLMへの批判以上にやりにくいだろう。ほとんど禁じ手である。
私としては、ボイコットする前に「実はうつ病で記者会見が苦痛で仕方がない。医者の診断書もあるし、しばらく記者会見は勘弁してもらえないだろうか」と言えば良かったのだと思う。まあ、彼女の場合は、気分の落ち込みを鬱だと思い込んでいるだけのような気もするのだが。
とにかく後出しじゃいけんのイメージが強くて、どうもスッキリしない。なんか、こういう対応にも子供っぽさを感じてしまうのだ。