だれかが松葉杖で扉をたたく

結構、嘘つきである。

そりゃあドーピング違反している自覚はあったでしょう。だって、ドーピング大国に住むロシア人なんだから。

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まず、名前が気に入らん。

カミラ・ワリエワ、北京オリンピックに女子フィギュアスケートに出場している選手である。私の場合、「ワリエワ」がきちんと発音できないのだ。手術は、必ずシュジュチュになり、若隆景(わかたかかげ)は一生まともに言い切ることはできない男である。

ワリエワは、私の場合「ワリエア」に近い発音となる。最後の「ワ」を意識して、時には「ワイエア」となってしまうこともある。私としては、「ワリエラ」と改名していただけると随分と口に出すのが楽になるのだが。そうしてくれないか。

さて、彼女のドーピング違反の件で、随分とゴタゴタしているようだ。よく聞くのが「15歳の女の子が自分で飲むとは考えられない」という意見なのだが、中には「私が15歳の頃は」などとトンチンカンなことを言うコメンテーターもいた。

アホか。彼女は、世界トップレベルのアスリートである。少なくとも普通の人では無理筋のトレーニングを毎日続けてきた人間である。そんな人間と自分を比較するなど、トンチンカンもいいところだ。ポンポコピーと非難されても仕方がないのである。

彼女が自ら「よっしゃ、トリメタジジンを飲んどいたら、疲労度も少なくてすむな。ちょっと飲んどいたろ」などと考えて摂取したとは思わないのだが、少なくとも彼女は、自分がドーピング違反をしていることは自覚していたのではないか。

だって、あなた。ロシアの選手ですよ。ドーピング大国じゃないですか。自分の先輩たちもやってるわけです。それが元でロシアを名乗れないわけです。さらには、ドーピングがバレたって、「それがどうした。国家を上げてこれからもドーピングしたるんじゃ」と平気で規約を無視する国の選手なんですよ。「もしかしたらこのお薬……」という疑惑はあったはずである。なければアホです。

まあ、それはいいんですよ。

金メダルを獲るために必死こいている人たちですからね。少しでも記録が伸びる可能性があるのならドーピングだってやるでしょう。ただ、バレた時の潔さに欠ける点は、これは非常に情けない。

「おじいさんの心臓病の薬を誤って飲んだ」とロシア側は言ってるそうじゃないですか。まったくもって恥知らずとしか言いようがない。これでは韓国と同レベルですよ。カミラ・ワリエワ選手だって「しょうもない言い訳しやがって」と恥ずかしく思っているに違いない。

そもそもワリエワ選手からしたら、「おじいさんの薬」発言が母親を通して出た以上、自分のゴタゴタに母親を巻き込んでしまったということになる。15歳の女の子からすれば、自分一人なら耐えられても、母親が嘘つき呼ばわりされるのは耐えられないのではないか。一番の悪手を打ったように感じられる。

私は、悪人にも美意識を求める傾向があって、例えば痴漢で捕まった男が「仕事のストレスがあって」と言い訳するのが一番嫌いなわけです。正々堂々「性欲に負けた」「目の前の巨乳に思わず勃起した」と言えば、私が裁判官なら「よく言った。無罪」と言い渡します。

まあ、コーチをはじめとした回りの大人たちは、結果を残さなければならないというプレッシャーでいっぱいなのでしょう。おそらく金メダルが獲れないと、プーチン大統領が夜中に現れて、顔の下から懐中電灯を照らして「お前なあ、今日が命日やでえ」と言うに違いないのである。必死になるのも理解できるのだ。

ロシアの女子フィギュアスケート選手は、若い子が頭角を現しても、何年かたつとすぐに消えていくのだが、カミラ・ワリエワ選手も同じだと思う。線香花火と同じだね。

しかし、相変わらずIOCはぶっさいくですなあ。薬物が出た時点で失格にするのが当然なのに、今回はあっちへ行ったりこっちへ行ったり。ロシア、中国ルートでなにか圧力でもかかっているのだろうか。「北京オリンピックは、ペテンオリンピック」というのは、まさに本質を捉えた正しい表現である。

今回の件で、ロシアもなにか対策をしてくるに違いない。ドーピング戦争は、まだまだ続くのである。乞う御期待だ。