だれかが松葉杖で扉をたたく

結構、嘘つきである。

やっぱりロシアの兵士は弱かったのか。「バタリオン ロシア婦人決死隊VSドイツ軍」を見て、ウクライナ侵攻に思いを馳せる。

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少し前にAmazon Prime Videoで「バタリオン」というロシア映画を見た。

昔のゾンビ映画の傑作に「バタリアン」というのがあって、その派生かと思ったのだが、副題に「ロシア婦人決死隊VSドイツ軍」とある。このドイツ軍というのが、おそらくゾンビ部隊なのだろう。だったら「ドイツ軍ゾンビ部隊」と正確に書いとけよ、と腹立たしいのである。

そう思ったのだが、全然ちがった。

Amazonの紹介文を転載しておこう。

第一次世界大戦中の1917年。ドイツ軍による毒ガスや塹壕戦により、壊滅的な状況に追い込まれたロシア軍。その中で国家の最終兵器として女性だけの秘密部隊が結成された。志願したのは貴族、学生、労働者など様々な身分の女性たちであった。彼女たちは、凄まじい訓練を耐え抜き、すぐさま戦場の第一線に送られる。戦意を喪失した男たちに反して、勇敢にドイツ軍に立ち向かっていく女性部隊だったが、戦いが激化していく中でひとり、またひとりと命を落としていく……。

ゾンビは出てこないのだ。なんじゃい、つまらんのお。だが、見始めた以上は、よほどダメな映画なら別だが、私は基本的には最後まで見る派である。きちんと見たのだ。

紹介文に「戦意を喪失した男たち」とあるが、映画では組合が力を持ちすぎたいびつな組織として描かれている。さすがは社会主義国である。

例えば指揮官が「ドイツ軍と闘わんかい」と言っても「やだね」と断るのである。「強要するなら組合に訴えるぞ」と言われ、上官はそれ以上何も言えない。さらには、兵士たちは、ドイツ兵と仲良くなって酒をもらったりするのだ。もはや軍隊ではないのである。

このままではロシアは負ける、と軍の上層部は女性部隊を結成し、彼女たちを前線へ送ろうとする。ちょっと太めのおばちゃんが指揮官になり、夫をドイツ兵に殺された未亡人や、愛国心に満ちた市民や食い詰めた貧乏人が参加し、厳しい訓練を乗り越えて一人前の兵士となっていくという話である。

映画としてのできは、割と良かった。興味のある人は、まだAmazon Prime Videoで見られるはずだから、見ていただきたい。指揮官のおばちゃんは、なかなか魅力的なのだ。

さて、今、ロシアがウクライナに侵攻して国際的に総スカン状態なのだが、例え全世界からバッシングされても平気なのがロシアや中国という国である。日本とは正反対。そろそろ日本も、彼らを見習って「え、なんどすか? 慰安婦? 放射能? 強制労働? そうどすか。大変どすなあ。ほな、ごめんやす」と面の皮を厚くすべきだと思う。

ただ、今回の件では、プーチン大統領の行く末が心配だ。国内的な支持を失えば、あっさりと消されてしまうのではないか。ウクライナを制圧できなければ、「なんじゃい、プーチン。力がなくなったら、ただのハゲやんけ」とたちどころに寝首をかかれそうな気がするのだ。

今回の侵略においてもロシア軍の志気は低そうだし、チェチェンあたりから呼んだ精鋭部隊も、ウクライナ軍との戦闘で壊滅したと聞く。

圧倒的有利で交渉に入り、「わかったか、わしらの方が強いに決まっとるやろが。ウクライナのくせに、ええ気になるなっちゅうんじゃ。ほれ、土下座せんかい」といたぶるつもりだったに違いないのだ。

プーチンという人は、その経歴や外見から、結構私は好きだったのだが、もう、そろそろ歴史的に見ても役割を終えていたのかもしれないなあ。まあ、これまでよく持った方である。今回の侵攻は、かなりの悪手であることには違いなく、そうしなければならないほど国内の支持基盤が弱っていたということなのだろうか。

それにしてもウクライナという国と人々のことを私はほとんど知らなかったわけで、ニュースや新聞を読むことで、対岸の火事から隣町の火事くらいに近づいたような気がする。

戦争は確かに悲惨でやるべきではないと思うが、例えばアフリカの窮状を知りながら見て見ぬふりをして、ちょっと近場の美男美女の多い白人国家が侵略の危機に陥ったからと、急に深刻ぶった顔をして「ロシアは許せん。戦争やめろ。ウクライナを守れ」と発言するのは、私のようなひねくれ者にはちょっと恥ずかしい。

今のうちにプーチングッズを買っておくべきだろうか、などと不謹慎なことを考えてしまうのである。

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