だれかが松葉杖で扉をたたく

結構、嘘つきである。

「ジョブチューン」に出た時点で、一流のシェフであっても私は「テレビ芸人」枠に入れる。

まあ、私は元々テレビが嫌いだからなあ。特にバラエティ番組が大嫌いで、従ってこれが偏見まみれの意見であることは承知している。

「ジョブチューン」という番組があって、そこでロイヤルホストのパンケーキがシェフたちに酷評され「不合格」になったらしい。で、ロイヤルホストのファンたちが「なにを言うとんじゃ~っ」と怒り心頭に発しているのだそうだ。

正直に言うと、テレビに出てくるようなシェフは、私からするとテレビ芸人である。ひと様のメニューを批判できるような立場ではないと思う。

そもそもテレビ局の狙いは見え見えではないか。不合格を出してガッカリする顔を映したいのである。有名なレストランに対してダメを出したいのである。褒めるだけの仲良し番組では、視聴率は稼げないのだ。「なんでも鑑定団」だって、たまにクズをお宝だと信じ込んでいる人が出てくるから面白くなるのだ。

これは、かつてバッシングでタレントが自殺してしまった番組と同じ構図だ。弱者を作るのである。私は、あの手の番組は、作る連中も見る連中も出演する連中も志が低いと思っていて、この「ジョブチューン」も同じジャンルの番組だと考える。

シェフたちやお店は「宣伝になる」という誘い文句につられたのかも知れないが、考えの足りないテレビ局員や制作会社が多い今の時代、出演することは諸刃の剣なのだ。

現に出演したシェフの一人は、「批判を誇張する演出は残念」とテレビ局の姿勢に疑問を呈し、さらに「(批判は)思い上がりだった」と語っている。まあ、これも番組が批判されたことで出てきた反省なのだろうが、テレビというものは元々そういうものなのだ。

最近は、「30万円払ってテレビに出演しませんか? タレントの○○さんと共演できるし、会社の宣伝にもなりますよ」などと営業する制作会社もあるそうだが、くれぐれも引っかからないように。かつての新聞や雑誌のペイドパブリシティと同様、出るだけ恥である。

まあ、私はロイヤルホストのパンケーキを食べたことがないし、「ジョブチューン」という番組も見たことはない。知りもせずにこうして文章を書いていること自体いかがなものかと自分でも思うのだが、まあ、年寄りの繰り言だと思って見過ごしていただきたい。

ちなみにロイヤルホストのパンケーキは450円(税別)なんだそうで、貧乏人の私でも食べようと思えば食べられる金額である。店名に「ロイヤル」と付いているので、上級国民専用のレストランだと思っていた。びびって損したな。