だれかが松葉杖で扉をたたく

結構、嘘つきである。

防衛費を増やすのは国民の責任!? いやいやいや、岸田総理よ、もう少し言い方を考えたまえ。

頭が良さそうに見える岸田総理なのだが、意外とアホである。信念がないのはすぐにわかったのだが、まさかアホだったとはなあ。

まあ、言葉が武器の政治家のくせに言葉の使い方を知らない政治家が多くて、この人だけを笑うことはできないのだが、それにしても無神経。こんなことを言ってしまった。

「防衛力の抜本強化は安全保障政策の大転換で、時代を画するものだ。責任ある財源を考えるべきで、今を生きる国民が自らの責任としてその重みを背負って対応すべきものだ」

「国民自らの責任」というフレーズが注目され、バッシングを受けているのである。まあ、当たり前の結果だ。それにしてもわかりにくい言葉である。おそらく真意はこういうことだろう。わかりやすく大阪弁に直してみよう。

「防衛費に差があると戦争をふっかけられやすいんですわ。ウクライナを見たらわかりまっしゃろ。しかも日本の回りには、中国やロシア、北朝鮮みたいな共産主義やら独裁国でいっぱいや。国が戦争するでと言うたら、国民は従うしかない。SNSが発達した今でも、ヘタしたら強制連行ですわ。怖くて逆らわれへん。日本かてアメリカとの同盟がなかったら、とっくの昔に攻め込まれてまっせ。そやから防衛費は上げといた方がええんですわ。ウクライナかて、武器を提供してもろたから反撃できたわけで、それがなかったら今頃ロシアに占領されてまっせ。ゼレンスキー大統領はテロリストとして銃殺やし、女性は野蛮なロシア兵にレイプされて、男たちは強制労働ですわ。日本がそうならんために、やっぱり防衛費はもうちょっと引き上げるのが我々の責任やと思てますねん」

「国民自らの責任として」を「国民の安全を守るべき我々の責任として」と言い換えればいいだけなのに、なぜ、こんな無神経な言葉を使ってしまったのか。おそらく官僚あたりが作った原稿を読んだのだろうが、コピーライター出身のスピーチライターでも雇った方がいいと思う。官僚の文章には、わかりやすさとズルさが足りない。

で、防衛費で言うと日本は中国の5分の1程度であり、経済力に劣るロシアにさえ負けている。防衛費のランキングでは日本は世界9位で韓国は10位。いずれ韓国にも追い抜かれるだろう。まあ、防衛費なんて国益の差や主義の違いが影響するだろうし、比べるものではないのだろう。ただ、有事の際に今の兵力でどのくらい持ちこたえられるのか。どんな被害が出るのか。そして、どの程度の反撃が可能なのかなどを知っておくのは、それこそ国民の責任というか義務だと思う。

地震のシミュレーションと同じだ。万一戦争が起こった際に日本がどうなるのかは知っておいた方がいい。危機管理の基本である。

「中国人が攻めてきた!」とか「北の将軍様、怒りのミサイル発射」とか「ぽんこつロシア兵が北海道に進軍する日」とかのシナリオを想像すると、なんか面白そうである。「ゲームじゃないんだぞ」と怒られそうだが、私は昔からパソコンゲーム大戦略」のファンだからなあ。しかたがないね。